痔瘻の術後は傷の痛みから早く回復させたいと強く望まれていませんか?痔瘻の経験者として傷の回復を促進させるために必要な栄養が摂れる食品をお伝えします。
痔瘻の再発防止や傷を早く癒すために役立つ内容をお伝えしていきます。
痔瘻の傷の回復を早める栄養素
まずお伝えしたい内容は、痔瘻の術後は皮膚の再生能力を高めてあげる事で傷の回復速度を促進させることが可能です。皮膚の再生を早めるには皮膚の材料となるタンパク質を補う事と、ビタミンやミネラルを摂取します。
皮膚の細胞を作る材料がタンパク質で細胞の回復効果を促進させるのがビタミンやミネラルです。タンパク質といえば、動物性では魚やお肉、卵、乳製品であるチーズや牛乳などですが植物性のタンパク質では大豆やブロッコリーなどの野菜が多く含まれています。
そこでお伝えする内容としてタンパク質を摂取する上で、痔瘻の方には注意してもらいたい内容を挙げていきます。
痔瘻患者は動物性のタンパク質は量を控える
傷口の回復を早めるためといっても動物性のタンパク質を中心として過剰に食べ過ぎると、便秘を招いてしまったり水分の少ない硬い便を作ることになるため、排便を行う際に傷口に負担をかける事になります。
タンパク質を摂取する事は、傷を癒すためには必要ですが痔ろうの人にとって動物性のタンパク質であるお肉や魚を過剰に摂取するのは好ましい食品とはいえません。
さらに痔瘻という病気は免疫が弱っていることで罹患する細菌感染と言えるので、動物性のタンパク質を摂り過ぎるのは免疫低下にも結びついてしまいます。
タンパク質をバランスよく食べること
傷口を早く治すためにもタンパク質が必要ですが、摂り過ぎると便秘を招くため量を控え適量を守って食べることをお勧めします。
牛肉、豚肉、鶏肉、などは過剰に摂りすぎないようにして、植物性のたんぱく質である、大豆製品や野菜も含めて食べるようにします。後で詳しくお伝えしますが、そうすることによって免疫力を取り戻し、痔瘻の再発を予防し、さらには傷の回復を促進させます。
植物性タンパク質で注意してほしい内容
そして、植物性タンパク質である豆類も注意が必要です。動物性のタンパク質を摂り過ぎるのは良くないからといって、植物性のタンパク質を多く摂るという考えが浮かんだ方もいるのではないでしょうか?
植物性のタンパク質の代表といえば、日本食である納豆やお豆腐だと思いますが、ここでも注意しなければいけません。
大豆製品の中には水に溶けない不溶性の食物繊維が含まれています。この不溶性の食物繊維は、過剰に食べ過ぎると便が詰まり排便時に痛みを強く感じてしまう原因となります。
大豆製品の代表といえば納豆で不溶性の食物繊維が沢山含まれていますが、摂取するのなら量を控えるか、ひきわり納豆を摂ることを推奨します。
ひきわり納豆は外皮が剥いてあるので、不溶性の食物繊維がある程度取り除かれているからです。
他にも植物性たんぱく質を中心に摂取するのであれば、お豆腐や豆乳などをお勧めします。お豆腐や豆乳は不溶性の食物繊維が含まれている量が少ないので、便秘に繋がるリスクを軽減する事ができます。
大豆製品とお米を一緒に摂る
便秘を引き起こす原因を少しでも取り除きたいが故に植物性のタンパク質だけ
摂取しようと考えている方がいるのであれば、同時にお米と一緒に食べることもお勧めです。
細かい説明は省略しますが、お米と一緒に食べる事で、必須アミノ酸を補い合う事ができるので、バランスの良いタンパク質を摂取する事ができます。
他の病気の為に糖質や炭水化物の量を控えている方の場合は、ご飯の量を調整して食べて下さい。
プロテインで代用できる人は活用する
身体を鍛えていた人でプロテインを保持している方は、大いに有効活用して下さい。そこで私が推奨するのは、純タンパク質であるプロテインで、なおかつ果糖や砂糖(ショ糖)などの混ざっていないものです。
どうしてかといえば、果糖や砂糖(ショ糖)は便秘の原因を作ってしまうためです。お勧めとしては、ミネラルの亜鉛が含まれているもので、砂糖といった甘味が添加されていないもの推奨します。
トレーニングをされている方はご存知だと思いますが、亜鉛は皮膚の再生速度を促す作用があるので、タンパク質と亜鉛の組み合わせでより傷の回復を早めてくれるからです。
ライスプロテインの場合
もし玄米から抽出したライスプロテインをお持ちの方なら、リシンのアミノ酸も一緒に摂っていただければと思います。
ライスプロテインを持っている時点で、アミノ酸スコアのことについて詳しい知識をお持ちだと思うので、ここでは詳細を省きますが、現時点で持っているプロテインを大いに役立てていただければと思います。
ビタミンやミネラルで傷の回復を早める
先程書いた内容で、タンパク質を適切に摂取し野菜なども含めてバランス良く食べてくださいとお伝えしました。そうすることで傷の回復を早めたり、再発の予防や免疫力を回復させるとお伝えしました。
なぜバランス良く摂ることがそのような効果を生み出すのか?その理由はタンパク質を摂取すると同時に、ビタミンやミネラルを一緒に摂取する事で相乗効果が生まれるからです。
複数の栄養素が互いに助け合い、体の中できちんと栄養に変換されます。一つの栄養素だけ摂っても体の中で吸収されなかったり、上手く機能しないこともあるのですが、バランス良く食べることでそういった問題が解消されます。
次にお伝えしたい内容は便秘や下痢をする可能性を排除し、なおかつビタミンやミネラルなどの栄養を摂取できる食べ物を紹介していきます。
果物であるアボカド
ビタミンやミネラル、食物繊維、脂質などのバランスが非常に優れているので万能な果物です。
含まれている脂質が便をなめらかに外に出す作用もあるので楽にトイレを済ませることが可能です。アボカドを摂取する際は、加熱せず生で食べると栄養をまるごと摂る事ができるので生食がお勧めです。
大豆製品である焼き豆腐
焼き豆腐は大豆をたくさん使用して作られたものです。そのため大豆に含まれているミネラルが凝縮されています。不溶性の食物繊維であるおからが取り除かれているので、過剰に摂取して便を詰まらせるリスクもありません。
タンパク質も多く含むので万能食品といえます。ミネラルの一つであるマグネシウムも多く含み、痔ろうの方にとっては有利に働いてくれる作用が多くあります。
マグネシウムは水分を吸収する働きがあり便を柔らかくしてくれるので、痔瘻の方にとっては効果的です。
お年寄りの方でも便秘を改善する目的で医師から処方されたりするミネラルでもあるので、効果は実証されています。
そしてお豆腐を選ぶ際は、絹や木綿ではなく焼き豆腐を推奨します。お豆腐の中でたくさん大豆を使用して作られているものが焼き豆腐なので、ミネラルやタンパク質の含有量は豊富だからです。
また、お豆腐を選ぶ時はパッケージの添加物の表示を見ていただき、にがり、塩化マグネシウムと表示されているものだけを選ぶと良いです。そうすることで体の負担を少しでも取り除けるます。
バランス良く偏らない食事を心がける
この記事で紹介している食品だけでなく、多くの食品からも少しずつ満遍なく食べるようにします。一つの食品ばかりに偏ると食事を楽しめないばかりか、傷の回復を遅らせるからです。
痔瘻の治療中は痛みや熱などで苦しんでいる真っ最中です。そんな時こそ食事から楽しみを見出し味わうことは大切です。辛い時こそ、明るく楽しい気持ちになるように、食事を楽しめるように工夫してみるのも一つです。
心の健康を維持する事は、身体の神経のバランスを保ってくれるので肛門周囲の傷口の回復を早めることにも繋がります。
バランス良く食べて食事を楽しみ、心身の健康回復を促進させてもらえたら幸いです。
まとめ
傷の回復を促進し早く元気な身体を取り戻すための効果がこの記事にあれば幸いです。
痔瘻の再発予防や、なおかつ低下している免疫力を取り戻せるようにもなれば、この記事を書いて良かったと感じます。
早く元気になって健康を取り戻して下さいね。それではまた。